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夢の汽車に乗って 人生の始まりと終わり、その対極における対称的考察
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yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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生まれたばかりの赤ちゃんは
自分が誰だか解らない。

泣く事と寝る事しか出来ないが
泣き声を上げる事で自己主張をする。

お腹が空いたとか
オムツが濡れて気持ち悪いだとか
時には構って欲しいだとか。

やがて
寝返りが出来るようになる。

そして
ハイハイが出来るようになる。

その内
掴まり立ちが出来るようになる。

一年も経つ頃には足腰がしっかりとしてきて
立って自由に歩けるようになる。

それからだんだんと言葉を覚えていき
自分の意志を言葉で伝えられるようになる。



そして、終焉までのカウントダウンが始まる。



歳を取ると物忘れが多くなり
呆けてくると
だんだん自分の意志を言葉に出来なくなる。

足腰が弱くなってくると自由に機敏には歩けなくなる。

その内
立つのもやっとで杖に掴まり歩くようになる。

或いは
人知れず徘徊をするようになる。

やがて
寝たきりになると
床擦れしないように寝返りをさせてもらうようになる。

動けなくなった年寄りは
泣き言と寝言でしか自己主張が出来なくなる。

お腹が空いたとか
オムツが濡れて気持ち悪いだとか
でもやがていつかそんな事さえ忘れていく。

そして、自分が誰かさえ解らなくなる。






「そういや、誰かが言ってたね。
 歳を取って呆けるのは死の恐怖を忘れられるようにと
 生まれる時に神様が持たせてくれたプレゼントだって」

<誰もが持っている玉手箱みたいな・・・かい?>

「玉手箱? なるほど、そうかもね。
 生まれてから、だんだんと出来るようになってきた事が
 歳を取ると逆にだんだんと出来なくなっていく。
 それって、もしかしたら死ぬ事よりも怖い事なのかもしれないな」

<人生にもフェードイン、フェードアウトがあるって事かぁ~>

「そうとも言えるのかもね」

<今まで当たり前に出来ていた事が出来なくなるなんて
 考えた事も無かったけど、それが老いる事なんだね>

「それが自覚出来ているなら受け入れる事も出来るんだろけど
 でも、人間って自分の事を認めるのって勇気がいるんだよね」

<ましてや、自分が色んな事が出来なくなったなんて
 他人には一番知られたくは無い事だしね>

「うん。それならむしろ自分で気がつけない方が幸せだよね」

<周りにしたら困った事なんだろうけどね>

「でも、良く『人間としての尊厳』なんて言うじゃない?
 自分で何も気付けないって事はどうなんだろ?
 やっぱり、人間としての尊厳を失くしまったって事なのかな?」

<自立がイコール尊厳なんだとしてら、そうとも言えるのかもね>

「そうじゃない事ってあるのかい?」

<人間は神様じゃないからね。
 惚けてないはずの若い人だって忘れっぽい人はいるしね>

「確かに性格とかにもよるね」

<問題はそれまで自分でちゃんと出来ていた事が出来なくなった時。
 そして、自分ではその事に気が付けなくなった時だよね>

「でも、それは自分ではどうしようもない事だよ」

<そうなんだ。
 ましてや自分が誰か分からなくなった事すら分からなくなった時。
 自分ではもう辛いとかさえ思わなくなってるよね>

「傍から見てると辛いよね。特に身内とかだとさ」

<うん。でも、本人にしたらもう関係のない事さ。
 そんな時にはもう尊厳とか関係なくて良いんだ。
 そう思わないかい?
 逆に言えば、そこに尊厳なんて求めちゃいけないんだ。
 辛いとか、痛いとか、苦しいとかが失くなっているなら
 そのまま亡くなってしまえるならそれが良いんだよ>

「そっか。尊厳がどうとかって周りが勝手に思ってるだけなのかな」

<そう。本人はただ玉手箱を開けた。それだけの事だよ。
 それが自然のあるべき姿なんじゃないかのかな。
 ただ、本人の立場と見守る側の立場の違いで答えが違ってくるものだけど
 それも又、自然の姿なんだと思うな>




答えの無い問答の答えは何処に在るんだろう?

自分の出した解答が自分にとっての正解だとしても
それはきっと他人に求めてはいけない<正解>なんだろう。

結局、堂々巡りを繰り返す。

人間の持つ感情がその答えを難しくさせているのかもしれない。

人間はプログラミングされたモノの中で
正解を導き出すロボットではないのだから。



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