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夢の汽車に乗って ハビタブルゾーン
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yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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ハビタブルゾーン

”宇宙に於いて
 生命が存在出来る程度に主星から離れた領域。
 すなわち
 太陽系に於ける地球の位置するような領域を
 ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)と言う。”




男はたった一度の過ちだと言った
でも、女にはそれが許せなかった

男にとってはただの遊びのつもりだった
でも、女にとっては遊びも本気も同じだった


超えてはいけない一線の内側をハビタブルゾーンと言うのなら
その境界線はきっと男と女では違うんだろう

ただ、そこを飛び出した瞬間に愛は死ぬ
その先では愛は生きてはいけないことを男は女に知らされる




「そこを超えて尚、生き延びる術はないのだろうか?」

私は居並ぶ学者達を前にそう問い掛けた。

「そんな都合の良い話なんて有る訳がない」

社会学者はきっぱりと言った。

「物理学的にそれは無理だ」

言葉は違っても物理学者もまた同じことを言った。

「相対性理論は何も物理学に限った話ではないと言うことだ」

哲学者もまた、物理学になぞらえて、そう付け加えた。

「確かに、男と女は相対する面も多いが
 それは必ずしも同一性を意味している訳ではないね」

人類学者はそう言うと神学者に同意を求めた。

「創世記によると神は大地を創造した後で土からアダムを創り
 アダムの鋤骨から女を創り、イブと名付けた。
 つまり、女は元々男の一部から創られたとなってはいるが
 事実は逆だったのではないかとさえ思えるね」

神学者はそう述べると、ひとつ深いため息をついた。

「おや、どうしたんですか?」

それを見ていた私は思わず訊いた。

「いやね、女は変わるってことだよ」

「いやでも、それは男にも言えるんじゃないですか?」

「男は結局のところ生まれた時から何も変わらないんだ。
 確かに、少年から大人に、そしてやがては老人にはなるけどね。
 しかし、根本は何も変わらないんだ」

「でも、それって」

「女も同じだって言いたいのかい?
 それじゃ、少女と女は一緒かい?
 女と母親は一緒かい?
 いや違うさ。それらは全て違う生き物なんだ。
 それを一緒だと思うから男はいつまでも女を理解出来ないんだよ」

「確かに」

人類学者は口を挟んだ。

「その男と女の違いには一理あるね。
 それは人類学における最大の命題のひとつだよ」

「社会学的に考察をしてみても同じ結論が出るだろうね」

社会学者も同意をした。

物理学者は黙って頷いていた。

「つまり男はハビタブルゾーンを超えては生きていけないってことか」

「と、言うより」

人類学者はもったいを付けて言った。

「ハビタブルゾーンなんてモノが存在するということ自体が
 すなわち男の幻想なんだよ。
 つまりは、それは単なる男の願望であって
 女はそんなものを許容している訳じゃないということさ。
 まぁ、どんなに鎖に繋がれた犬でも少しくらいは
 アッチに行ったりこっちに来たりは出来るけどね。
 そんなレベルの話なんだよ」

「つまり、釈迦の掌で飛び回っている孫悟空みたいなもの。
 それで自由だと勘違いをしているのが男って訳なんだろうさ。
 神学者の私が仏教になぞらえるのもいささか気が引けるがね」

神学者は、そう言うとまた大きくため息をついた。

「おや、随分と身に染みているような言い方ですね?」

私が言うと社会学者が代わりに答えた。

「あはは、彼は根っからの恐妻家でね。
 まぁ、若い頃にはずいぶんと武勇伝もあったみたいだから
 言ってみれば自業自得なんだけどね」

「よせよ、昔の話だ」

神学者は憮然として言った。

「いずれにしても」

人類学者は結論を出した。

「飼い犬に猫は飼いならせないと言うことかな。
 それだけは間違いない」

「面白い例えだが、そうだね。残念ながら同意だ」

学者達は口々にそう言った。

「だから、君もハビタブルゾーンなんて幻想を信じちゃいけないよ。
 隣の芝がキレイに見えるのだってホントは幻想なんだよ。
 それは離れて遠目に見てるからに過ぎないんだからね」

「近寄って手に取ってみれば結局はどれも同じだと?」

「全く同じだとは言わないけどね。
 しかしまぁー、試しに確かめてみようとは思わないことだね」


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