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夢の汽車に乗って 北風と太陽 その後  ~夢乃チック童話?~

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yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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昔々のそのまた昔の更にずーっと昔。
まだ北風と太陽が
その力を互いに譲らずに張り合っていた頃の話です。


太陽との勝負に敗れた北風は
密かにリベンジの機会を伺っていました。


そして、ついにその日は来たのです。


北風「なぁ、太陽よ。この前は君の勝ちだ。
   それは認めよう。
   だが、私にもう一度チャンスをくれないか?」

太陽「チャンス? どんなだい?
   まぁ、何度やっても結果は同じだと思うがね。
   で? 今度は何の勝負だい?」

北風「旅人の傘をどちらが捨てさせる事が出来るか?
   それでどうだい?」

太陽「旅人の傘?」

北風「あぁ、そうだよ。君なら簡単だろ?」

太陽「まぁね」


太陽は自信満々でした。

第一、太陽がカンカン照っている時に
雨傘なんか差す人間はいないのですから。


太陽「それで、どっちが先にする?」

北風「前回の勝者に敬意を表して君からどうぞ」

太陽「良いのかい? 君の出番が無くなるよ」

北風「あぁ、構わないよ。本気でやってくれ」


太陽はスーっと大きく息を吸い込むと
真っ赤な顔を更に真っ赤にして
強烈なカンカン照りを旅人に浴びせました。


旅人「うわっ、これは堪らん!」

そう言うと旅人は堪らず太陽に向けて傘を差しました。

太陽はこれでもかと顔を更に真っ赤にしましたが
旅人は一向に傘をたたもうとはしませんでした。

傘が作った日陰は
旅人の上半身をスッポリと包んでいたのです。


太陽「ん~ もう、これ以上は無理だ!」

太陽は珍しく根を上げました。


北風「それじゃ、今度は僕の番だね」

そう言うと渾身の力で息を吸い込むと
ヴォーーーっと凄い勢いで一気に風を吐き出しました。

そして、アッと言う間に
旅人の傘を壊して吹き飛ばしてしまいました。

旅人「わー! 助けてくれー!」

旅人は思わず地面にへたり込むと頭を抱えて伏せました。


北風「どうだい? 勝負は有ったようだね」

北風は自慢気に太陽を見ました。


太陽「ううっ・・・
   だが、旅人は君を恐れているだけじゃないか。
   しかも、君は旅人の傘を壊して吹き飛ばした。
   捨てさせた訳じゃないよね?
   勝負はどちらが旅人に傘を捨てさせられるか?
   そうだったよね?」

北風「そ、それはそうだけど・・・
   でも、結果は同じじゃないか?」

太陽「いや、それは違うよ。
   僕達の勝負は旅人を困らせることじゃない。
   そうだろ?
   その点で言えば、旅人の傘を壊したのは
   反則じゃないのかい?」

北風「そんなの詭弁だよ!」

太陽「それじゃ旅人に決めてもらおうじゃないか」

北風「よし、そうしよう! 恨みっこ無しだぜ」

太陽「もちろんさ。で? どっちが訊く?」

北風「俺が訊くよ」

太陽「待てよ。俺が訊こう」

北風「いや、俺が」

太陽「じゃ、一緒に訊こうじゃないか?」

北風「あー、解った。そうしよう」


そして北風と太陽は二人で同時に旅人に向かって尋ねました。
だがもちろん、旅人には北風と太陽の<言葉>は解りません。

よりによって
北風は目一杯の力で北風アピールをしたのです。
太陽も抜け駆けはさせまいと目一杯の太陽アピールをしました。


旅人「な、なんだ? こりゃ堪らん!」


旅人は猛ダッシュでその場を逃げ出しました。

それはそうです。
カンカン照りの猛暑の中を強風が
旅人の周りの空気を凄い勢いでかき回したのですから
これじゃ人間には堪りません。


北風「あっ、旅人さん、ちょっと待って!」

太陽「旅人さん、どっちが強いか教えてくれ!」


だが、旅人は既に見えないくらい遠くに逃げていました。


太陽「結局、勝負はつかなかったってことかい?」

北風「そうだね。で、どうする?」

太陽「んー、そうだな・・・」

北風「じゃ、こういうのはどうだい?」


そんなことがあってからです。
二人は張り合うのを止めて
季節を半分づつに分けることにしたのです。
太陽が仕切る季節を夏、北風が仕切る季節を冬と呼びました。
そして、これは本当に偶然なのですが
北風と太陽が入れ替わる際に
結果、人間にとってはとても過ごしやすい季節が生まれました。
それが春と秋です。

ともあれ
それ以来、北風と太陽が張り合うことはなくなったそうです。

嘘か本当か?
それは解りませんけどね。。。



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