Neko

夢の汽車に乗って 神様が降り過ぎた夜の哀れな仔羊のボヤキ

プロフィール

yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

最近の記事


カテゴリー


最近のコメント


フォト・ポエム


クリックお願いします。


月別アーカイブ


神様が降りて来ない夜
正直、そんな夜はいっぱいある


パソコンの画面の中には書きかけの文章

キーボードを打ちながら
何度も書いたり消したりを繰り返す

だが

何をどう書いても何処かシックリこない


数千のピースの中から
これはとやっと探し当てた
ジグソーパズルのワンピースが
結局合わなかった時の
苛立ちにも似た或る種の焦燥感

平日の深夜
しかも翌日は普通に仕事だと思えば
必然的に
パソコンに向かえる時間には限りがあるのだ


「落ち着こう」

そう、こんな時は心を落ち着かせることだ

自分で入れた珈琲を一口すすりながら
言葉の引き出しを探ってみる

「ふぅ・・・」

溜め息をつきながら煙草に火を点ける

私の指は最早キーボードの上にいることさえ
いつか諦めかけている


文章をアップするタイムリミットは
午前一時三十分

以前なら
それが二時だろうが三時だろうが
平気で起きていられたが
最近はそれをやるとてき面に翌日に響くのだ

いや、決して歳のせいでは・・・モゴモゴ


と、ともかくだ!


零時前にパソコンを開いてから数十分

言葉のひとつも書き足せないまま
時間だけが無情に過ぎていく中で
灰皿だけが吸殻を増やしていく

チラッと時計を見る・・・何度も

「こんな時くらい少しは気を遣って
 せめて一秒でも遅れてくれよ!」

だが
飼い主の意向など知らぬ存ぜぬとでもいうように
いつも以上の正確さで時計は針を刻んでいく

そして時計の針が一時を回った時
私は項垂れた心で両手を挙げた

もちろん、万歳ではない

「お手上げだ・・・」


そう、毎晩パソコンに向かっていれば
こんな夜はいくらでもある

決して珍しいことではない


だが、昨夜は違った


神様がこれでもかと
大盤振る舞いでもしてくれているかのように
バーゲンセールでさえ
ここまでの投げ売りはしないだろうというくらい
大富豪の御殿の建前の派手な餅まきのように
次から次へと言葉が降って来たのだ

言葉が溢れるとは
まさにこんな状況をいうのだろう

私は夢中になって
その言葉群をひとつも逃すまいと
何かに取りつかれたように
キーボードを叩き続けていた


そして数十分


「傑作だ!」

私はついに生涯でもなかったほどの詩を書き上げた


何度読み返しても素晴らしい!

自画自賛?

言いさ、何とでも言えば良い
でも、この詩を読んでも尚そう言えるかい?

私はその出来栄えに満足をしつつ
上書き保存のボタンを押して文章を閉じた


・・・はずだった


「後は風呂からあがったらアップをするだけ。
 ふふ、みんなきっと感動してくれるぞ!
 あっ、でも風呂に入る前にもう一度読み返そう!
 何度読んでも素晴らしい詩だ!
 何度読み返しても感動して泣けてきそうだ!」


私は弾む気持ちを抑えながら
ファイルを開いた

だが

そこにあったのは
今夜パソコンを開いた時と同じ
一行だけの書きかけた文章だった

「えっ?」

私には意味が解らなかった
状況が全く呑み込めなかった

「えっ? えっ???」

在るはずの言葉は当然のごとくそこには無かった

「えっ? 何処?」

私は焦って他のファイルをいくつも開いてみた

もしかしたら
違うファイルに間違って上書きをしたのかも知れない

それが唯一の望みでもあった

だが、どのファイルをいくつ開いても
現実は何も変わらなかった

私は更に焦って
何とかさっき書いていた言葉を思い出そうとした

「ん・・・確か、ここはこうだった。
 で、次は・・・あれ? 何だっけ?」


そりゃそうだ

私はただ降りてきた言葉をなぞっていたに過ぎない

自分で考えた言葉ではないのだから
頭の中に残っていなくて当然だろう


神様の大サービスデイだと
勝手に思い込んで悦に浸っていた私

だが、それは違った

単なる神様の悪戯だったのか?

一度、幸福の味を知った後に来る絶望ほど
人を貶めるものは無い

私は悪趣味な神様に見初められたのか?

すべからく
神様は時として人に試練を与えるのだとか?


それにしても
神様の意地悪ぅ~~~!orz ←お祈りのポーズではない



スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する


Powered by FC2 Blog