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夢の汽車に乗って 人生が二度あれば

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yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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人生が二度あれば

五年間の闘病の末に
母が亡くなってもう二十三年が過ぎた。

その後、七十歳を過ぎて父は再婚をした。
相手は母とは全く正反対の女性で
私は当初反対をし続けていたものの
結局は父を尊重して認めざるを得なかった。

父は今八十二歳。
その父が七月上旬に食欲不振から体調不良を訴え
幾つかの病院を回った後で七月中旬に入院。
検査の結果は胃癌。
しかも性質の悪いことにスティルス胃癌だと言われた。

そして八月に入って開腹手術をしたが
手の施しようもないくらいに転移が拡がっていて
小豆大の癌巣が複数の内臓に散らばっていた。

医者には「秋まで」と言われた。

そして二週間ほど前から
最後の望みを賭けて抗がん剤治療が始まった。

治すためと言うよりは少しでも延命する為に
父は今、自分の命と闘っている。

秋が冬に、冬が春に、春が夏に・・・

息子としては少しでも先まで延びて欲しいと願う。

命と時間との闘い。




そんなことがあったせいか
最近、良く人生について考える。

私のではなく父や母の人生について。


考えたら
私は父や母の人生、特に若い頃をよく知らない。

どんな夢を持ち、何がしたかったのか?
そして、それらはどうなったのか?

どんな風に生きたかったのか?


父や母は私が産まれた時から父と母で
知っているのはお見合いで結婚をしたことくらい。

そして、それぞれの実家の様子と
それぞれ祖父母がどんな人だったかとか
私の子供の時の断片的な記憶の他は
叔父さん、叔母さん達との会話から垣間見る
子供の頃の昔話くらいで
例えば
父と母が付き合い始めた後
どんな風に付き合っていたとか
どんなところでデートをしていたとか
父と母はどんな想いだったのかとか何も知らない。

確かに、そんな細かなところまで
いちいち親に報告はしなかっただろうし
それはきっと
本人達だけが知っていれば良いことなんだろう。

それはそれで良いし
そこの詮索をするつもりもない。


ただ、母がまだ闘病中に
一度だけ、そんな様子を垣間見ることができた。

それは全くの偶然だったのだが
その時のことは以前『手帳』という記事に書いたことがある。


 *夢の樹舎に掲載済み(下記、URL参照)

http://yumenokisya.web.fc2.com/short_story/tetyou.htm


私の拙い経験からも解るけど
人生には喜びもあれば悲しみもついて回る。

どんな関係の仲であれ
仲良く過ごす時間もあれば
ちょっとしたことでケンカをすることだってある。

それら全部をひっくるめて
「幸せだった」と人生の最期に笑えたら
それはきっと一番の幸せなんだろう。

そして、もし・・・

もし、最期の時が来た時。

そんな幸せを分かち合った者に
看取られて逝くことが出来るなら
少しは辛かったことや哀しかったことも
忘れて旅立てるのだろうか?


父と母の人生は幸せだったんだろうか?

井上陽水の「人生が二度あれば」の歌詞が
頭の中をぐるぐると駆け巡る。

バカな一人息子の為に生きた半生も
もし、人生が二度あれば
その時は自分の為に生きたいと願っているだろうか?

今なら訊けば訊けるのに訊けないでいるのは
答えが解っているから・・・かな?


大して親孝行ではなかった私の
唯一の救いの言葉。

それは

「一番の親不孝は親より先に逝くことだ」

その点においてだけは
どうやら一番の親不孝をしなくて済むかもしれない。


今、出来ることは少ない。

離れて暮らしていることを言い訳にはしないでおこう。

例え少なくても出来ることはあるのだから。

何より私の人生も一度きりなんだし
今を後悔にしたくはないから。



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コメント

もしもタイムマシンがあったなら
若い日の両親に会ってみたいです。

両親は既に他界していますが
親に決められた結婚だと聞いています。

親不孝ばかりの私ですが
父の名言、いえ迷言によれば
警察のお世話にさえならなければ
3歳までに一生分の親孝行をしているそうです。

人生が二度あれば
両親を見ていてそう思う。

陽水の歌が心に響きます。


すみれさん、こんばんは。

お父さんの名言はその通りだと思います。
親の喜びは親になってみないと解らないよね。
もちろん、人間を一人育てるのって大変だけど
一緒に過ごす時間がそれ以上の喜びになります。

親のありがたさも親になって初めて知りました。

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