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夢の汽車に乗って 時の流れ ~秋の夜更けの迷宮にて~

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yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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なぁ、あれからどれくらい経つ?

 そうだなぁ
 二十年・・いや、もう三十年だよ。

そうか・・・
もうそんなに経つんだ。

 なんだ?
 未だ、気にしてるのか?

いや
そういう訳ではないけどね。
でも
昨日の事にように思い出す事があるんだ。
今でもね。

 もう良いだろ?

そうだな。

 そうさ。

時の流れ・・・

 ん?

時の流れが与えてくれるものは何だろう?

 時の流れが?
 そうだなぁー
 しいて言うなら<寛容>かな。

寛容?

 あぁ
 時が心の傷を癒してくれるだとか
 時が忘れさせてくれるとか言うだろ?
 覚えている記憶に対して
 『もう楽になって良いよ』ってさ。
 時が赦してくれるんだよ。
 まぁ、お前の場合は
 忘れるのが下手みたいだけどな。

よせよ
別に何でも覚えている訳じゃないさ。

 それから、んー 何て言うかさ。
 時が経つと
 記憶が曖昧になったり
 逆に、より鮮明になったりってあるだろ?

あぁ、あるね。

 どうしてだと思う?
 新しい記憶なのに曖昧になったり
 古い記憶のはずが鮮明に覚えてるなんてさ。
 そんな事だってあるけど
 普通は古いモノから忘れて当たり前だよな?

そうだね。
どうしてだ?

 時の流れが寛容さを与えてくれる代わりに
 人から奪っていく”モノ”があるからだよ。

奪っていくモノ?
それはなんだい?

 それは<真実>だよ。

真実? どうして?

 忘れてしまいたいとか
 絶対忘れたくないとか
 多かれ少なかれ人にはあるよね?

うん、そりゃね。

 でも、残念ながら
 人は憶えていたい記憶ばかりを
 覚えていられる訳じゃないんだ。
 本当は忘れてしまいたい記憶ほど
 忘れられないものなのさ。
 良く「脳裏にこびり付く」とか言うだろ?

あぁ。

 例えば別れた人を忘れようとする時
 人は何を考えている?

それは・・・別れた人の事だよね?

 そうだね。
 考えている人の事を忘れられると思うかい?

いや、逆に余計な想い出まで思い出すかもね。

 そうさ。
 そう言うもんなんだよ、人の思考回路ってさ。
 でもそれじゃ
 人はいつまで経っても前へ進めないだろ?

うん。

 そこで、人は時の力を借りて
 <真実>を記憶の外に捨て去ろうとするんだ。
 言ってみれば、人間の本能みたいなものかな。
 <真実>が記憶から除外されるから
 その近辺の記憶が曖昧になるのさ。

・・・

 逆に作用・反作用みたいなもので
 どうしても忘れたくないと言う気持ちが強いと
 『これは良い記憶なんだ』と
 自分の中で記憶を美化していくんだ。
 でも、それは
 あくまで美化だから真実では無いのさ。
 つまり、時が真実を奪うってそう言う事さ。

それじゃ
時は人に寛容を与え人から真実を奪う。
それは解った。
でも、何の為にそんな事を?
古い記憶から忘れていくんじゃダメなのかい?
パソコンファイルの上書き保存みたいにさ。

 人が今日も明日も生きていく為に必要なモノ。
 それは過去の経験とかね、記憶とかさ。
 そう言うモノが積み重なって今があるんだけど
 そこが人間の機微と言うか難しいとこなんだ。

と、言うと?

 新しい記憶と古い記憶が両方無いと
 人の精神って活性化されないように出来ているんだ。
 でも、全部を覚えていられる程の容量は無い。
 そこで、本能的に記憶をフィルターに掛けるんだ。
 良い想い出も悪い想い出も
 新しい記憶も古い記憶もみんなごちゃ混ぜにしてさ。
 そして、
 無意識の中でフィルターを通して選別をする。
 それを自動的にやってくれるのが
 きっと<時の流れ>なんだろうな。




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