こんな水平な雲を見たことがありますか?
この辺では冬には珍しくもない光景なんですけどね。

この写真の向こう、西に6~70kmほど行くと
長さは南北およそ150km
最高峰標高2,053m
北海道をほぼ中央で東西に分ける日高山脈があります。
日本海側で降る雪は
日高山脈が壁となってこちら側まで来られないのです。
つまり、この黒い雲の水平ラインは雪の境界線なのです。
「あの雲の下は今日も雪かな。
日高山脈のおかげでこの辺は今日も快晴だったし
ホント、ありがたいなぁ-」
なんて思ったりする訳です。
その代わり
日高山脈のの向こう側よりこっちの方が断然寒いんですけどね。
雪の降らない地方の方は雪が降ると寒いとお思いでしょうが
実は雪が降った方が暖かいんです。
もちろん「暖かい」というのは比較論での話しです。
当然、冬は寒いから雨じゃなくて雪が降る訳です。
しかし、雪が積もれば地面を保温もしてくれます。
冬、ガッチリと冷え込んだ時にその雪が無いと地面は凍ります。
凍った地面の上を風が吹くと、これが寒い。
いわゆる、シバレとか底冷えとか言われるやつです。
「雪がたくさん降るのとシバレるのだと、どっちが良い?」
なんて訊かれますが
「プラス3℃で雪が多いのと
マイナス20℃で雪が無いのと、どっちが良い?」
と、いう訊かれ方だと私は迷わず
「シバレた方がマシ」
だと答えます。
でも本心を言わせてもらえば
「雪の降らない南の町に移住をしたいけど
それが無理なら、せめて冬眠していたい」
と、答えたいのです。
何十年北海道人をやっていても寒いものは寒いのです。
出来れば冬は家から出たくないし
雪かきみたいな非生産的活動なんぞしたくもありません。
なので
「雪かきをするくらいならシバレて雪が無い方がマシ」
と、そうなる訳です。
とは言え、広い北海道の中には
雪もたくさん降るのにマイナス30℃になるなんて
そんな恐ろしい地域もあります。
それを考えると申し訳なくも思うのですが
それでも出てしまうのが愚痴ってやつなんですね。
まだまだ冬の本番はこれからです。