Neko

夢の汽車に乗って 2013年11月

プロフィール

yumenokisya

Author:yumenokisya
現住所 北海道十勝国

 好きな言葉は
『なんとかなるべさ』

 そう、生きてさえいれば
何とかなるもんです。。。
   


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深夜

家人も寝静まった深夜




天井からぶら下げたペンダントライトが
私の座るダイニングテーブルを照らしている


そのオレンジ色の白熱灯の下で
私の叩くパソコンのキーの音だけが
遠慮がちに夜の静寂を破っている





ふとキーを叩くのを止める




聴こえる音は何も無い





・・・・・・・・





まさに



シーン・・・や









シーンや・・・しーんや・・・深夜だけに?




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ミラーボールが止まりスポットライトが消えて
会場の明かりが眩しく灯る

かかとの折れたガラスの靴を脱ぎ捨てて
シンデレラは帰りを急ぐ

白雪姫は飲みかけのシードルを一気に飲み干した

酔い潰れた眠りの森の美女は
壁際のイスにもたれかかるように眠っている

パーティは終わったよ



取り残された偽物王子達は
おそらくは物語の中ではその他大勢の娘達に
手当たり次第に声をかけて
それでも尚、今夜の獲物を狙ってる

都会は夜の方が華やかなんだってね
それは何故かって?
「嘘が隠せるからさ」

男も女も魔法が好きで
騙したつもりが騙されて

パーティは終わったよ



君を送るタクシーの中で
酔っているのかフリなのか?

独り言のように君は呟いた
「もう、待つのも疲れたわ」

気にも留めずに
僕は楽しかったパーティの話を続ける

付き合いが長くなるほど
男と女の温度は変わるものだって気付きもせずに

森のような公園に差し掛かった所で
君は運転手に言って車を停めた

「どうしたんだ?」って言うほろ酔いの僕に
君は人魚姫の真珠のような涙を一粒くれた

それは悲しいくらい美しくて
儚いくらい一瞬で泡沫のように弾けて消えた

車を降りた君は振り返ると僕に向かって言った

「パーティは終わったわ」



男も女も魔法が好きで
愛も夢も何でも叶えられると信じている

明けない夜の魔法が解けたら
その時、やっと気が付くんだろう

パーティは終わったよ




理想のパートナー

理想のパートナーと
ベストパートナーが違うって事は
現実にはけっこう多いのかも知れません


自分にとっての理想のパートナーが
必ずしも自分と相性が良いとは限らないからです

それに

自分にとっての理想と
相手の思う理想だって
必ずしも一致するものではありません

そこが難しいところなのですが

ましてや

自分の理想だけを相手に求めたって
上手くいくはずがありません


それはみんな分かっています

分かっているはずです


にもかかわらず
人はいつも理想のパートナーを求めてしまいます


無い物ねだりは人の常なんでしょうか?

それとも
単に、欲望が過ぎるだけなんでしょうか?


どんなに理想のパートナーと思える相手でも
理想だけを押し付けていたら
現実の生活の中では
そんなものは簡単に吹っ飛んでしまいます


逆に言えば

そこを一緒に乗り越えられる相手こそが
本当の意味でベストパートナーなんでしょう


理想のパートナーと
ベストパートナーは違うのかも知れませんが
ベストパートナーを理想のパートナーだと思えたら
きっと良い関係でいられるものなのでしょう


但し、お互いがそう思えたらなんですけど・・・ね



明日の自分

悲しい時に昨日を振り返るのは止めにしようよ

知ってる?

辛い時は楽しかった過去に逃げたくなるけど

そこにはもう自分はいないんだよ



今の自分を鏡で見る勇気はある?

どんな顔が見えると思う?

どんな顔が見れたら良いかな?

明日の自分をそこに探す事は出来るかい?

明日の自分は微笑んでくれるかな?





想像するのは自由だって誰もが口にするけど

知ってる?

想像を逃げ道にしているだけじゃ

そこに現実は見つけられないんだよ



今の自分を鏡で見る勇気はある?

どんな顔をしていると思う?

どんな顔をしているはずだった?

それが今の現実だって事に気付けるかい?

明日の自分を想像出来るかい?





今の自分を鏡で見てみよう

苦笑いしか出来なくたって

どんな顔をしていたって良いじゃない?

明日の自分はその中にしかいないんだから

でもきっと、探してくれるのを待っている



鏡の中に明日の自分を見つけたら分かるだろう

明日の自分はきっと微笑んでいるはずだよ



予告編

もしも

人生が一編のドラマだとしても
明日はこうなるだとか
明後日には何が起こるだとか
そんな予告編はいらない

明日の事は知らなくても良い



大事な事は

そう

それはつまり

今、この時を生きているってその事だからね



あっ、でも

考えようによっては
今日そのものが明日の予告編みたいなものかな?

今日は明日に繋がっていくのだから



そうだとするなら

今日、どれだけ頑張ったかで
どれだけ明日が
予告編より面白い本編になるかどうかが決まるんだね




とある日の夕方。

会社の会議室で、
来月のキャンペーンについて打ち合わせをしていた。


「いや、しかし!」

マンネリ化したキャンペーンのやり方に
上司から懐疑的な意見が出た後で俺は反論をした。

「確かに、
 キャンペーンも色々とやり尽くした感はあります。
 なんせ、四半期毎にやっていますからね。
 そりゃ、予算を問わないとでも言うなら別ですが
 益々予算が削られていく中でやるんですから
 やり方はどうしても限られます」

「やっても効果が出ないのなら
 やるだけ無駄なんじゃないのか?」

上司はさらに懐疑的な言い方をした。

「費用対効果ですか?
 そうですね。
 それは考えなきゃならないでしょう。
 しかし、うちがやらなくても
 この時期は他社は何処もキャンペーンを打ってきます。
 その中でうちだけやらないと言うのはどうでしょう?
 代理店さんの手前もあります。
 少しでも代理店さんが動きやすくなるように
 やはりここは何かしらのキャンぺーンを打つべきです」

「それはそうだが。
 で、何か良いアイデアは無いのかね?
 なんかこう・・・
 そうだ。代理店が『これは!』と思うような
 画期的なキャンペーンだよ」

上司は苦虫を噛み潰したような顔で一同を見渡した。

『そんな魔法があるならとっくにやってるよ』
そんな風に言いたげに
しかし、それを飲み込んで同僚の一人が
腕を組んで渋い表情をして俺をチラッと見た。

無言で発言を促されたかっこうの俺は
ひとつ深呼吸をすると上司に向かって言った。

「どうでしょう?
 <マンネリ>だと思うからマンネリになるんです。
 どんなモノにも定番はあるじゃないですか?
 つまり<恒例>のキャンペーンと言う訳です」

「モノは言いようって訳か?」

上司の苦虫はますます苦そうになっていた。

「いや、それは良いんじゃないですか?」

同僚のもう一人が助け船を出してくれた。

「つまり、こっちがマンネリだと思うから
 それが代理店さんにも伝染するんです。
 彼の言うように、
 敢えて恒例のキャンペーンだと
 堂々と自信を持って打てば
 こちらの真剣さも伝わるんじゃないでしょうか?」

「そんなものかね?」

「はい。どんなキャンペーンだろうと
 こちらが真剣に訴えたらきっと伝わります!
 伝わるはずです!」

「やらないよりは、まだましって事か」


上司の言った<まだまし>
それを聴きながら俺はその言葉が
何故か<さだまさし>に似てると気が付いて
吹き出しそうになるのを慌てて堪えた。


「どうしたね?」

「あっ、い、いや。そう、さだまさしですよ!」


思わず口をついた”言葉”

会議の後で上司に呼び止められて
くどくどと嫌味を聴かされていた俺の頭の中で
さだまさしの
<道化師のソネット>がエンドレスで流れていた。


”笑ってよ君のために
 笑ってよ僕のために
 笑ってよ・・・笑ってよ・・・”




Photo Poem <青空>

忘れていた事を

ふと、思い出す時が来る



aozora-5




毎年の事

長い冬の始まり

秋と冬の境目が有るとしたら
それは
長い冬の始まりを覚悟した瞬間


雪が降ったとか
氷点下になったとか
ニュースは季節の変わり目を伝えようとするけど

そんなテレビのニュースより
吐く息の白さが教えてくれるのです


秋から冬へ
そんな感傷も束の間


北風は枯葉を散らし
鋪道をかすめ
裸の木々は覚悟を促します


小春日和にため息をひとつついて
往生際の悪さを
まるで駄々っ子のように振舞ってはみるけれど

本当は知っています

頬に当たる風の冷たさに
ポケットの中で握り締めた拳の強さに


そろそろ覚悟を決めようか


長い冬の始まり

そう

毎年の事



譲り合い

本来
譲り合いと言うのは
美しい光景のはずなんですが
ここでは
ちょっと様子が違っているようです



「やぁ、しばらくだね。景気はどうだい?」

『全然ダメだね。そっちはどうよ?』

「おんなじさ。全く住みにくいってかさ
 物騒な世の中になったもんだよなぁ~」

『あー、ホントだね
 三度の飯も安心して食えないように
 なっちまったんだからさ』

「ホント、ホント
 あれ何て言ったっけ?
 あの、”もったいない”女将
 でもさ~ 一度出した料理を使い回したり
 賞味期限の改ざんなんて可愛いもんだよな」

『そうそう
 高級牛肉の産地がどうとか
 輸入牛肉で偽装してたからって
 そんなのも俺達にしたら
 別にどうって事は無いね
 かえって俺達だったらさ
 高級食材を食った方が腹の調子が狂うかもな』

「だよな。ウナギの産地だってどうでも良いよ」

『だね~
 そんな高級なのは滅多にお目にかかれないもんな
 俺達は普通のモノならそれで満足さ』

「ホントだね
 だけど、今は農薬だ化学薬品だってさ
 人間はそんなもん食ってるんだぜ
 そもそもそれで大丈夫なのかい?」

『量で言えば人間には大丈夫だって言うけどね
 でも、俺達みたいな身体の小さいもんにとっちゃ
 ヤバくてしょうがないだろ?』

「ホントだな
 人間は俺達を悪食だって決めつけてるけど
 農薬入りなんざ、ごめんだね!
 そんなもん食うほど落ちぶれちゃいないさ」

『あんたらはまだ良いけど
 俺なんざ、爺さんに毒団子の恐ろしさは
 タップリ聴かされて育ったから
 薬って聞いただけでもうダメだね』

「それは俺達だって同じさ」


<グルグルギュ~>


「あれっ?腹が減ってるのかい?」

『あぁ、考えたら昨日から何も食べてないんだ』

「なら、あそこの食い物はあんたが先に食って良いよ」

『いやいや、あんたの方が先にここに来てたんだ
 あんたが先で良いよ。順番は守らなきゃな』

「いや、そんな事、気にすんなよ
 腹が減ってるんだろ?
 先に食えよ、遠慮しなくて良いからさ」

『いやいや、そうはいかない
 世の中は仁義を欠いちゃいけないよ
 それじゃ人間と同じになっちまう』

「だなぁ~ 人間みたいにゃなりたくないよな」

『全くだよ』

「で、どうする? あんた食べないの?」

『いや、あんたが先に食って良いよ』

「いやいや、お先にどうぞ」

『なんの、なんの
 あんたこそ遠慮しなくて良いからさ』



お互いにお腹が空いているのに
食べ物を前にして
変なところで譲り合ってる2人

実は
食べても大丈夫かどうか心配で
お互いに相手に先に食べさせて
様子を見ようとしてるんです


それほど
2人にとっては農薬とか薬品は怖いモノなんでしょう



「だから、お先にどうぞって言ってるじゃん」

『いやいや、俺は残り物で十分満足だから・・・』



おやおや
まだお互いに譲り合っています

ゴミ収集所の生ゴミの袋の前で
カラスとネズミが・・・



***********************


”作者のつぶやき”

この話は2008年11月6日に
ブログで発表したものです

あれから丁度5年

偽装と言う事では
また同じ事を繰り返しています

『喉元過ぎれば熱さを忘れる』

と、言う言葉がありますが
どうしてこうも人間は学習能力に欠けるのでしょう?

企業倫理より
企業利益を優先する体質から脱却しない限り
こんな事は無くなりっこありません


昨今、様々な企業や組織において
『コンプライアンス』と言う言葉が言われていますが
これには単なる<法令順守>と言う事だけではなく
<顧客から見て>とか
<世間が見て>と言う事も含まれていると言うのが
最新の考え方です

つまり
仮に、法律的には間違ってはいなくても
世間に照らし合わせて間違っていれば
それは<してはいけない>と、言う事です

にも関わらず
有名企業、大企業は同じ事を繰り返しています

もっとも

原発問題なんかは喉元を過ぎる前から
いや、喉元を過ぎるモノさえ無かったかのように
政治家も電力会社も思っているのでしょう

性善説が信じられなくなった現代に
秘密保護法が成立しようとしています

企業の偽装より国家の偽装の方が
遥かに恐ろしいと思うのは私だけでしょうか




こだわり

ブログにしろ
詩や短編、エッセイ 等々

拙いながらも言葉を綴っていると
必然的に言葉に対する”こだわり”が生まれます


誰に習った訳でも無いし
誰に師事した訳でもありません

そのほとんどが我流です
いや、我流が故になのかも知れないのですが

”こだわり”

すなわちそれこそが
私の”個性”なんだと思っています


もちろん

今までに数え切れない歌を聴き
数え切れないくらいの本も読んできました
たくさんの映画も観たし
絵画や色々な風景にも触れてきました

その中で自然に
誰かの影響を受けて来たであろう事も否定はしません


「真似る」が転じて「真似ぶ」
そして「学ぶ」となったとは良く言われています

その意味では
私も自然のうちに
誰かに学んでいたのかも知れないのですから


しかし、
物書きは所詮は「裸の王様」です

「唯我独尊」と思う事が”命”なのですし
そこでの”こだわり”こそが
自分の言葉の存在理由に成り得る部分だと思います

だから
自分なりの”こだわり”には
とことんこだわっていきたいと思うのです

もちろんそれは
人に押し付けるものではありませんし
そのつもりもありません



私が良く使う言葉で言うと
例えば・・・

「悲しい」と「哀しい」
「思い出」と「想い出」

皆さんなら、どう使い分けているでしょう?


私の場合は
「情景を表現する言葉」
と、
「心象を表現する言葉」
で、使い分けをしています


つまり、私の中では

「悲しい」とか「思い出」は客観的な情景であり

「哀しい」とか「想い出」は内面的な心象風景なのです



「そんなのは当たり前だよ」

「そんな事はいちいち考えないよ」

「どうでも良いじゃん」

そう言う言葉を受けたとしても
「確かにごもっとも」と言わざるを得ません


辞書で確認をした訳でもないし
学者先生に言わせたら
これでもかと言うくらいの
薀蓄(うんちく)を叩き込まれる事でしょう


しかし
「一般的には・・・」
とか、それは私にとっては問題では無いのです

自分自身の”言葉”に対する”こだわり”
それこそが大事なのです


「なら、わざわざブログなんぞで言わなくたって
 自分でそう思ってればそれで良いじゃん?」

確かに・・・

いや、だからこそ”こだわり”を伝えたいのです


言葉や文章に限らず
自分なりの”こだわり”を持つ事って
必要だと思いませんか?

自分のスタイルと言い換えても良いかも知れません

生き方も含めて
そこに自分の存在意義があるのだと思うのです



11月雑感

11月に入って
早くも1週間が過ぎようとしています



暖かかったり寒かったりを繰り返すこの時期ですが
春が三寒四温なら
この時期は三温四寒とでも言うのでしょうか??

秋と冬の綱引き

この時期
最終的に勝つ方はもう決まっているんですけどね


そうは奇跡は起こりません




日に日に朝晩の寒さは増していきますが
ここ数日は
その中では割と穏やかな日が続いています

冬将軍も今はまだ
本格的な寒波攻撃に向けて充電中なのでしょうか?

つまりは
嵐の前の静けさならぬ
シバレの前の
束の間の穏やかさなのでしょうか?

それとも
冬将軍の情け?

「今のうちに早く冬の心構えをいたせよ!」

なんてね


いずれにしても
冬の扉はもう開かれようとしています




今年は暖冬なのか厳冬なのか?

気象予報士は予想を並べますが
そんな事とはお構い無しに
もう1カ月もして12月に突入をすると
後は世間の雰囲気も吹く風さえも
年末に向かって
まっしぐらになって行くのでしょう


この時期は
今年1年を振り返るには未だ早いですね

クリスマスや正月を
楽しみに待つ歳でも無くなりました

どうせプレゼントも貰えないしぃ~
お年玉だって貰えないしさぁ~

って・・・

あっ、いやいや!(笑)


ただ
いつものように淡々と
毎日を過ごしていきます

いや

さりとて
淡々と枯れてしまうつもりもさらさら無くて

せめて
心の中にだけは
静かに炎を燃やしていようと思います

それがどんな炎でも
生きていく糧になるなら

それが良い


夏には夏の
秋には秋の

そして、もちろん
冬にだって冬の炎の燃やし方があるのです



ちなみに言うなら

私の人生は季節に例えたら
まだ、ホンの少し秋に入ったばかりです

(自称)

この”秋”は
後、二十年は続く予定です

(願望)

まぁ、生きていられたら・・・の話ですけどね




正念場

人生には
必ずいくつか正念場を迎える時が来る

ただ
そこで人は三種類に分かれる

一人は

現実を正面から受け止め
最大限の努力をする人

もう一人は

断崖絶壁から一度落ちてみないと
そこが正念場だった事にすら気付かない人

最後の一人は

いつまでも逃げ回る人




某家の長女二十歳
今、彼女は人生で四回目・・五回目?

まぁ~
何れにせよ正念場を迎えている

短大二年生・・・つまり就活である


今夜も彼女は履歴書を書いていた

「ん~ ねぇ、お父さん?」

「何?」

「私の長所って何だと思う?」

「長所? ん~ ・・・・」

私の明晰な頭脳も思わず思考停止

「おーい! 固まらないでよ!」

「ん? ここは何処? 私は誰?」

「んもう! 真面目に答えてよ!」

「お前は自分で何だと思う?」

「解らないから訊いているんでしょ?」

「本人に解らない事がお父さんに解るか?」

「質問に質問で答えないでよ、もう!」

「あはは、悪い悪い」

「じゃ、何だと思ってる?
 愛する娘の事だよ。よもや何も無いなんて・・・」

「いや、もちろん有るさ」

「何、何?」

「そうだなぁ~ 変なところで真面目とこ」

「何それ? 『変な』って長所じゃないじゃん」

「でも個性かもよ」

「もう、茶化さないで!
 じゃ、短所は何だと思ってる?」

「ん~ 妙に真面目過ぎるとこ?」

「何? 同じじゃん?」

「いや、大きく違うだろ?
 何でも『過ぎたるは及ばざる如く』ってな。
 どんな長所も過ぎれば短所にもなるって事さ。
 つまり長所と短所は裏表なんだよ。
 良い方に活かせば長所だし
 そうじゃなきゃ短所にも成り得るってね」

「ん・・・何だか言いくるめられてる気がする」

「そんな事は無いさ。
 ほら、そうやって素直に受け止められないのは
 十分短所だぞ。
 もっとも、
 そんな本当の事は履歴書には書けないけどな」

「解った。じゃあさ。私の特技って何だと思う?」

「幽体離脱」

「えっ? マジ? って、そんな訳無いしょ!」

「あはは、ごめん。言い間違った。
 お前の一番の得意技は現実逃避だったっけな」

「あのさ~ それの何処が特技なの?」

「あれっ? 違った?
 だって、お前。試験とかさ、大事な事があると
 必ず携帯とかゲームの世界に逃げ込むじゃん」

「別に逃げてる訳じゃないよ」

「何? 現実を見たくないだけだろ?」

「だって・・・」

「まぁ、良い。
 今はそんな事を言ってる場合じゃないしな。
 で? 結局、履歴書はどうなったんだ?」

「もう、変な事ばっか言うから全然書けないよ」

「お前さ。履歴書ってさ。
 自分の<言葉>で書かないと意味が無いんだよ。
 お父さんがアレ書け、コレ書けってのを書いても
 面接官に突っ込まれたら自分の言葉で答えられるのか?
 正直に書けば良いんだよ。
 その正直さは立派な長所なんだから」

「ん~ 解ったような、解らないような・・・」

「まぁ、そうは言っても
 余りに本当の事と余りの嘘は書かない方が良いよ。
 必ず墓穴を掘るからさ」

「じゃ、どうしたら良いの?」

「そう言う素直なとこは長所で良いと思うよ。
 真面目なとことかさ。
 でも、さっきも言ったけど過ぎるのはダメ。
 特技は・・・そうね。
 お前、前に言ってたろ?
 実習に行って小さな子に懐かれたってさ。
 そんなんでも良いんじゃない?
 特技が無いなら人柄プッシュだよ(笑)」

「ん~」

「これから試験とか面接が続くだろ?
 言ってみれば、ここが正念場なんだぞ。
 『正念場』の意味から言えば
 ここが真価を問われる場面って訳だ。
 逆に言うと、お前の見せ場なんだよ。
 だから一生懸命にぶつかれば良いのさ。
 後で後悔だけはしないようにね」




とは言ったものの
確かに後になってみないと解らない事もある

でも、それはそれで良い

ただ、人生に正念場はひとつだけじゃない

でも、そのひとつを自分の力で乗り越えられたら
後はいくつ来たって、きっと乗り越えられる

もし
乗り越えられない時があったら
その時は誰かに助けてもらったって良い

一生懸命な人には
必ず味方をしてくれる人が出来るものだよ

そして、それと同じくらい
人には常に誠実に接していたらね




優先順位

ねぇ
優先順位ってさ
やりたい事が先じゃいけないの?


 そうだなぁ~
 まず、優先すべきは
 やらなければならない事であって
 やりたい事はその後だろうな


でも
やれる時にやりたい事だってあるじゃん?


 それが遊びならそれでも良いと思うよ
 でも
 勉強や仕事ならそうはいかないさ


それで楽しい?


 楽しいとか楽しく無いじゃなくってね
 自分として
 今、何をやらなきゃいけないかだろ?


それが大人の考え方?


 そうだね
 別にストイックを気取る訳じゃないけど
 欲求よりも先に
 やるべき事をやるのが大人じゃないか?


そんなものかなぁ~
でもさ
時間は無限じゃないんだよ
やりたい事もやれないうちに
死んじゃったらどうするの?


 確かに、お前の言う事も一理あると思うよ
 じゃ、こう考えようか
 やりたい事とやらなければならない事
 どっちが今の自分にとって大事か?ってさ
 そしたら
 自ずと答えは出るんじゃない?


そりゃあ・・・
いつもやりたい事ばかり優先していて
それで何でも上手くいけば良いけどさ
でも
生活もあるし
結局、基盤がちゃんとしていて
初めて、やりたい事って言えるんだと思うよ


 そうだろ?


それは分かるんだ
だけど
それを大義にされて
やりたい事も出来ないんじゃ
生きてる意味もない気がしてさ


 別にね
 やりたい事を全部ガマンしろって
 言ってる訳じゃないんだよ
 やりたい事があるならやれば良い
 でも、その前に
 やらなきゃならない事はないのか?って話なんだよ


でも
やらなきゃならない事なんて
山のようにあるよ
何処までやったら無くなるなんてないじゃない?
そんな事をしてたら
いつまで経ってもやりたい事が出来ないよ


 そうだね
 でも
 だからこそ優先順位って必要なんじゃないかな
 優先順位はその時、その時で変わっても良いんだよ
 ただ
 どっちを先にしなければならないか
 って話になった時は
 やっぱり
 やらなければならない事を
 先にしなければならないんだと思うな


そんなもんかなぁ~


 やらなきゃならない事を後に残して
 やりたい事をしたって
 心から楽しめるかな?
 心から楽しめないんじゃ
 それこそ意味がないよ


でも
そうやっていつもガマンばかりしてきたんだよ
たまには
「優先順位なんかクソくらえだ!」
って、言いたくなる


 そうだなぁ~
 確かに、たまにはそう言う無茶も良いのかもね
 ただ、どっちにしてもさ
 多分ね、後悔はあるんだよ
 優先順位を守っても、逆らってもさ
 人間てさ
 二つの事を同時には出来ないし
 ひとつをやれば、他の場合の結果も気になるだろ?


うん・・・まぁね


 禅問答じゃないけど
 多分、答えは出ないんだけどさ
 結局はどっちが後悔が少ないかって事だよね
 俺なら、優先順位を守る方を取るよ
 例えばさ
 何かやりたい事があるとするだろ?
 でも、それって何の準備も無しにすぐ出来るのかい?
 勉強よりもマンガを読みたいとか
 ゲームをしたいとかさ
 仕事よりも遊びに行きたいとかね
 そんな事ならすぐにやろうと思えば出来るさ
 だけど、そう言う事じゃなくって
 自分のやりたい事を本気でやろうとしたら
 その為に勉強をしなきゃならない事とか
 覚えなきゃならない事とか
 練習や訓練をしなきゃならない事
 たくさんあると思わない?


うん・・・


 って、事はさ
 自分がやりたい事の中にも
 順番ってあるって事だよね?
 それが優先順位なんだよ
 遊びなら別に好きにしたら良いさ
 遊びだって別に悪い事じゃない
 俺だって
 何もストイックな生き方だけが
 カッコ良いとも思ってないしね
 でも
 優先順位を考えて物事ってしないと
 ただの時間の浪費になっちゃうと思うんだよ
 本当にやりたい事の為に
 やらなきゃならない事をする
 本当はそれだけの事なんだよ



覚悟

いくつ選択肢があるかはともかく
その中からひとつを選ぶと言う事は
それは或る意味、覚悟を決めると言う事です


どんな選択をしたとしても
きっと、何かしらの後悔はするかも知れない

その時は自信を持って選んだとしても
いつか迷いは湧いてくるものです


そもそも
選択をした根拠自体が
どんなに確信を持っていたにしても
それは単に
自分の思い込みに過ぎないのかも知れないのですから


高い木に登って遠くを見通してみても
先に続く地面の凸凹を確かめてみたとしても
見える範囲や解る事なんてたかが知れています


結局、その先の事なんて解らないのです

解らない事で悩んだって仕方ありません
いくら迷ったところで正解は見つかりません


それなら、どの道を選ぶかは

アミダクジで選ぼうが
棒切れを投げて選ぼうが
誰かとジャンケンをして決めようが
方法なんてどうでも良い事になります


乱暴な言い方かも知れないけど
多分、そんなもんなんでしょう


それがどんな方法だったにせよ
行く道を選んだら
後はただ覚悟を決めて進むしかありません

その覚悟が出来るかどうかで
きっと
後悔の数も未来も変わっていくんだろうな




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